◆プロフェッショナル vol.3 『真の努力を知ったプロフェッショナル』

先日、私にとって、とても大きな気づきがありました。それは仕事において、「お客様に喜んでもらうために努力すべきだ」ということです。言葉だけ聞けば、いろんなところで耳にするような極めて当たり前のことかもしれません。私自身も何度も耳にしたことはありますが、それはただの知識として頭に入れていただけでした。
私はもともと、お客様に喜んでもらうことよりも、チームの人や社内の人、社外の友人など、周囲の人たちに褒められたり認められたりすることに喜びを感じるタイプでした。そのために結果を出したいと思ってきました。だから「お客様に喜んでもらうために」と話す人たちのことを、マザーテレサのような人だな、すごいな、私にはできないな、とどこか遠巻きに見ていたような気がします。
それでも私は私なりにこれまで頑張ってきました。頑張っていれば、必ずいい方向にいって、結果がついてくると思っていました。しかし「こんなにがんばってるのにお客様が全然喜びを感じてくれていない、がんばったなと思うお客様に限ってクレームになる」というような経験がいくつかありました。とてもストレスが溜まりました。
どうして私のお客様は喜んでくれないんだろうと考えました。考えて、考えて、辿り着いた答えが「お客様に喜んでもらうために頑張っているのではないから」でした。今までの私は、極端な例を言うと、風邪を引いてものすごく体調の悪い中、夜中までがんばってなんとか重説つくったのに、お客様に感謝されない、という感覚でした。そんなことはお客様にとっては関係ないのに、私はそんな自己満足のがんばりで満足してしまっていました。ただ努力するだけでは意味がない。正しい努力ができて初めてお客様は喜ぶし、結果も出る。そして周りの人も褒めてくれる。答えはとてもシンプルでした。こんな簡単なことにようやく気づきました。
「お客様に喜んでもらうためにがんばればいいんだ」と真に落とし込めてからは、とても気持ちが楽になりました。
お客様から要望が来て、飛び込み仕事が入ったとき、なんでこんなことを言ってくるんだとすごく嫌な気持ちになっていたのが、「心配されてるんだな、安心させてあげないと」と素直に受け入れられるようになりました。がんばるべき方向がはっきりと見え、その方向に進んでいけば大丈夫なのだと今は確信しています。働き方のスタンスが大きく変わる、私にとって衝撃的な気づきでした。